2015年10月27日~31日

明日は我が身の桜ライン生育調査行

参加者  事務局2人と福島からOさん
  
9月の福島沿岸部視察の折にまだ通っていなかった常磐道地域の植樹の可能性調査をした後、南三陸町に向かい、桜の生育調査をして回りました。
夏草が周りを覆っているもの、看板が傾いているもの、大きく成長しているもの残念なことに枯れたもの、と今まで200本近い桜を見て回るのはなかなか大変な作業です。今回も一部しか回れず、また次回に少しづつ回ります。

南三陸町に近づくにつれ、景色があまりに変わっていることに驚かされます。いつも巡礼する「旧防災庁舎」はまるで砂漠のピラミッドの中に埋もれたような不思議な光景になっていました。嵩上げ工事が急ピッチで進んでいました。

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嵩上げの高さと人間を比べてみてください

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福島からのOさんは早速線量計を使って、この辺りの放射線量を測定しています。

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海岸線はこんな有様になっています。
私たち桜ラインの仲間たちは、生態系の維持と未来に希望の持てる真の東北再生を願い、防潮堤建設に異論を唱え続けていますが、このように海との間にコンクリートの壁ができつつあり、ここで海の仕事に携わる漁師さんたちの心情を考えると、悲しくなります。

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田束山にやってきました。リアスの海の相変わらず美しい眺めです。

しかし・・・・ここでOさんが放射線量を測定して、びっくり!!!

ここは、もしかしたら、遠足やハイキングで子どもたちが遊びに来るかもしれない場所ですが、とても滞在できない線量でした。ショック!!!

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❤️嬉しかったエピソード

南三陸町歌津に植えた桜を調査に行きました。
あれれ??? 付近は三陸道建設の資材置き場になっていました。
桜がない????

道路工事の方に尋ねてみました。すると、すぐに話が通じて、どうやら道路が変更していたのでした。

ありました!!!

しかも、囲いまでできて、工事現場から守られていました。事情を伺ってまた驚き!!!

工事に伴い、桜の場所に道路ができることになり、工事の方が桜の看板を読んでみると、何やら訳ありの桜らしい、、、ということで名前の記された地元の関係者に連絡してみたら、これは深いエピソードを持った桜なんだ、ということがわかり、彼らはすぐに岩沼市にある県の工事事務所まで行き、道路を付け替える手続きを取ってくださったらしい。

私たちもこういう温かい人情に触れて、被災地に桜を植えることの意義深さを再確認したのでした。

ここには3本の千年桜がすくすくと育っています~♪

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今回の調査行で感じたのは、大震災から4年半、被災地の土木工事は着々と進み、高台移転も旧ピツッチに進行していますが、現れた景観を観て、これでいいのか?という思いです。
当面の暮らしはきちんと再生しなくてはなりませんが、この豊かなリアス海岸線の再生、人々の生業も含めた復興はもう少し息長く時間をかけて地元の皆さんの望みを反映しながら進んでほしかったと今更ながらに思いました。
そして福島のお隣の県としての放射能汚染問題、これにももっと目を向けなくてはなりません。

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